◆「景観・景色」を大切にしたい空間・・「客室」「お風呂」「食事の空間」
・景観要素を自由分に取り入れたい空間としては、「客室」「温泉(お風呂)」「食事の空間」となります。
基本的には、滞在時間の長さと寛ぎの時間に比例して「景観要素」を重視しておきたいところです。この場合、「客室」の景観が十分確保できる場合には、食事は部屋だしを基本として構成することによって、「食事の空間」を併せて活用できるようになります。
逆に、「客室」の景観が客室によってバラツキが大きいときなどは、その印象を補完する効果を含めて「食事の空間」を景観要素を込めて創造し、客室とは別空間として計画することがポイントとなります。
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◆「時間帯」を意識した「遠近景観」の活用
・景観を意識した空間づくりをする場合に大切な要素として「利用時間を意識する」という要素があります。
日中利用する空間では、「遠景」を意識して計画をし、逆に夜間に利用する空間では、「近景」を意識した計画を心がけることになります。
個々によって違いはありますが、基本的に・・・
*「客室」は朝方の時間帯を意識した「遠景」の活用。
*「温泉(お風呂)」は、日中の「遠景」と夜間の「近景」との2つの顔を創造すること。
*「食事」の空間は夜間の時間帯を意識した「近景」の活用。
となります。
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◆内部空間は「自然素材・素朴感」を基本に。
・「自然環境融合型」の施設を目指す場合には、内部空間の演出を控えめにすることも大切な要素となります。主役は「自然景観」とするわけですからね。
この場合、自然景観と調和(一体的)する内装イメージとすることが大切となるため、基本として周囲環境に即した「自然素材・素朴感覚」を取り入れていたきたいところです。
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◆「玄関」「庭」「歩路」のイメージを大切にする。
・自然景観との調和を基調とするわけですから、最も重視しなければいけないのが、「玄関までのアプローチ空間」「庭」「歩路」の空間イメージ(雰囲気)を創り上げておくことです。
この空間の雰囲気創りができていないと、「施設全体のイメージ」に大きな影響を与えてしまうのです。
「自然環境融合型」の施設のイメージを創り出すには、この3つの空間にしっかりとしたデザインイメージを持たせることがポイントなのです。
◆1−2) 内部環境創造型とは
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